米3軍の制服組トップ人事、上院承認が下りない初の事態 「安全でない」と国防長官
(CNN) 米陸軍、海兵隊に加えて、海軍の制服組トップも正式な後任が決まらない異例の事態となっている。マイク・ギルデイ海軍作戦部長が14日に退任を迎え、米国で初めて3軍の軍人最高位の人事案が上院の承認を得られていない。
海軍作戦部長の後任にはリサ・フランケティ海軍大将が指名されている。共和党のトミー・タバービル上院議員は性と生殖に関する健康をめぐり国防総省の方針に反発し、フランケティ氏を含む300人あまりの軍の役職者の承認が進んでいない。
フランケティ氏は承認を受けるまで、作戦部長代行として指揮を執る。
陸軍ではジェームズ・マコンビル参謀総長が今月4日、海兵隊ではデビッド・バーガー総司令官が先月、退任した。
オースティン国防長官は14日のギルデイ氏の退任式典で、3軍の人事案の停滞について「前例がなく、不必要で、安全でない」状況と評した。
一方、タバービル氏側はそうした指摘は当たらないと反論。以前は民主党議員も指名案に反発したことがあると言及した。
フランケティ氏は現在海軍作戦副部長で、承認されれば初の女性の海軍作戦部長となる。統合参謀本部に女性が加わるのも初めて。