保育所の乳幼児4人が薬物中毒、1人死亡 運営者を起訴 米NY市
(CNN) 米ニューヨークのブロンクス区にあるアパート内の保育所で乳幼児4人が薬物に接触し、このうち1歳児が死亡した。保育所の運営者ら2人が殺人罪で起訴された。
ニューヨーク市警(NYPD)の発表によると、15日午後2時半ごろに保育所から通報があり、2歳と1歳の男児、生後8カ月の女児の計3人が意識不明の状態で発見された。
救急隊員が薬物中毒の応急薬を投与したが、1歳の男児は搬送先の病院で死亡した。
さらに、昼過ぎに帰宅していた別の2歳男児の様子がおかしいことに母親が気付いた。男児は病院で応急薬を投与され、一命をとりとめた。
NYPDの幹部は18日の記者会見で、助かった3人の容体は良好だと述べた。
自宅で保育所を運営していたオーナーの女(36)と、その夫の親類で保育所内に間借りしていた男(41)が16日夜に逮捕され、殺人や違法薬物所持の罪で起訴された。
同幹部によれば、子どもたちが昼寝に使っていたマットの下から医療用麻薬のフェンタニル1キロが見つかった。さらに廊下のクローゼットと被告男性の部屋で、麻薬密売業者が梱包(こんぽう)に使う道具計3台が発見された。
同幹部は、フェンタニルは強力な麻薬で、微量でも幼い子どもを死に至らせることがあると指摘した。
被告女性は、所内に麻薬があることを知らなかったと主張し、関与を否定している。
保育所は州の認可を得て、今年1月にオープンした。認可前に2回と、今月9日に抜き打ちで1回、市当局の立ち入り調査を受けたが、問題は見つかっていなかった。