「トランプ氏再選を全力で阻止」 出馬検討のリズ・チェイニー氏
(CNN) トランプ前米大統領への批判的な姿勢で知られる共和党のリズ・チェイニー前下院議員は5日、CNNとのインタビューで、トランプ氏の再選を全力で阻止する決意を表明した。
チェイニー氏は、自身が2024年大統領選に第3党から出馬する可能性を検討している。
CNNとのインタビューで、大統領選の後には膨大な量の課題があると主張。今や不可能とも思える共和党の再建や、個人崇拝と化した同党の原点に立ち返るような新党の結成を挙げた。そのうえで「私はたった今、今回の選挙では、トランプ氏が再選されないよう全力を尽くす」と宣言した。
トランプ氏の脅威にさらされている今こそ、第3党からの挑戦を検討するべきだとも語った。その一方で、反トランプ勢力はいずれ党派や政策論争を超え、憲法を守るという決意の下に団結する必要があるとも指摘した。
チェイニー氏はディック・チェイニー前副大統領の長女。20年大統領選の結果を覆そうとしたトランプ氏の主張を受け入れず、同氏の弾劾(だんがい)に賛成した結果、共和党幹部から外され、さらには議席も失った経緯がある。
同氏はこのほど、21年1月の議会襲撃事件の内幕を明かした著書を出版。その宣伝活動の中で、大統領選に自ら立候補する可能性を何度か示唆してきた。米紙ワシントン・ポストとの最近のインタビューでは、数年前なら第3党からの出馬など考えなかったが、今は状況が変わったと話していた。
5日のインタビューでは、トランプ氏が再選されれば議会襲撃事件の暴徒に恩赦を与え、裁判所の判決を拒否するだろうと予告。法を執行しない大統領の下ではすべてが崩壊し、周囲も従うしかなくなると懸念を示した。
チェイニー氏は新著の中でも同様の警告を発している。