トランプ氏不出馬なら「出馬していたか分からない」 バイデン氏が献金者に発言
ボストン(CNN) バイデン米大統領は5日、民主党の献金者に対し、もしトランプ前大統領が大統領選に出馬していなければ、再選を目指していたかどうか分からないと明らかにした。2020年大統領選の対抗馬だったトランプ氏との再対決が濃厚になる中、再選を目指す理由を率直に説明した。
バイデン氏は「もしトランプ氏が立候補していなければ、私も出馬していたかどうか分からない」と発言。民主党は「トランプ氏に勝たせるわけにはいかない」とも述べた。
この発言はボストン郊外の個人宅で行われた資金集め集会で出たもの。バイデン氏が再選出馬を決断した理由を恐らくこれまでで最も明確に示す発言となった。トランプ氏が立候補を決めていなければ、2期目を目指さなかった可能性を示唆した形だ。
バイデン氏はかねて、トランプ政権の再来から米国を守る最有力候補と自負しており、次回の選挙を民主主義を守る闘いと位置付けてきた。
多額の費用がかかる再選レースを控え、バイデン氏は5日、資金集めのスパートに入った。この日はボストン一帯で行われた3件の資金集め集会で主役を務め、今月には他にも資金集めのイベントが予定されている。
バイデン氏は一連の資金集めの初回となる今回、トランプ氏を名指しして「トランプ氏はもはや隠そうともしていない。自分が何をするつもりなのか、公然と語っている」と警鐘を鳴らしたという。室内にいた複数の記者が明らかにした。
バイデン氏は、トランプ氏が最近「医療保険制度改革法(オバマケア)」の打ち切りに焦点を合わせていることに言及。ニューハンプシャー州での先月の演説で、トランプ氏が「我が国に住む害虫のようなマルクス主義者やファシスト、急進左翼のごろつきを根絶やしにする」などと述べたことにも触れた。