「酩酊の兆候」示し粗暴行為の乗客を飛行中に拘束、米旅客機
(CNN) 米国のジェットブルー航空は4日までに、自社の国際線で他の乗客や客室乗務員に不品行かつ攻撃的な振る舞いを示す「酩酊(めいてい)の兆候」をさらけ出した男性乗客を機内で拘束する措置を講じたと発表した。
声明によると、ロンドン発ニューヨーク行きの便での騒動で、男性が機内に持ち込んだ酒のボトルが開けられているのを乗務員が発見。全員の安全を図るため男性の行動を目撃していた他の乗客の助けを借りて身動きできないようにした。
複数の乗客が男性を押さえつける様子をとらえた動画もオンライン上に流れた。同機がニューヨークのケネディ国際空港に到着後、法執行機関が対応した。
空港などを管理するニューヨーク・ニュージャージー港湾公社は騒ぎの発生を確認。負傷者の情報もなく、逮捕者も出ていないとした。米連邦航空局(FAA)は調査すると述べた。
機内で粗暴な行為に及んだ場合、厳罰の対象ともなる。この種の行為の発生件数は2021年に過去最高を記録しており、FAAは対策を強化している。違反行為の1件につき最高で3万7000ドル(約548万円)の罰金も盛り込んでいる。重大かつ悪質と判断すれば米連邦捜査局(FBI)に刑事訴追の適用の検討を求める。禁錮刑につながる場合もある。
FAAによると、発生件数は昨年、前年比で15%減となった。今年1月には少なくとも129件だったという。
客室乗務員が提供するものを除き、機内でアルコール類を摂取するのは連邦法の違反行為ともなっている。FAAは21年、アルコール類を飲み迷惑行為に及んだ乗客8人に合計で約16万2000ドルの罰金を科してもいた。