米国務省のヌーランド次官、数週間内に退任へ ウクライナ支援で重要な役割
(CNN) 米国のブリンケン国務長官は5日、国務省のヌーランド次官(政治担当)が今後数週間内に退任すると発表した。
ヌーランド氏はウクライナでの戦争に関する米国の対応で重要な役割を果たした。米国によるウクライナ向けの資金援助が依然として連邦議会での審議を通過しない中、ロシア軍は戦場で前進している。
事情に詳しい情報筋によれば、ヌーランド氏の後任にはスミス北大西洋条約機構(NATO)大使が指名される見込み。それまではバス国務次官に職務の代行を依頼してあると、ブリンケン氏は明らかにした。
ヌーランド氏は過去数カ月、昨年7月に退任したシャーマン国務副長官の代理を務めていた。国務副長官の役職には先月中旬、国家安全保障会議(NSC)高官のカート・キャンベル氏が正式に就任した。
ブリンケン氏は声明でヌーランド氏の実績を称賛。中東やアフリカ、中米ハイチで起きた複雑な危機への対応や、欧州、インド太平洋地域での米国と同盟国との関係強化を主導したと評価した。
その上で、ウクライナ情勢ではロシアのプーチン大統領による全面侵攻に対峙(たいじ)。世界的な連合を組織して同氏の戦略的な失敗を引き出すなど、ウクライナ支援で不可欠な役割を果たしたと述べた。