バイデン米政権、ウクライナに追加軍事支援 経費節約で資金確保

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米国が供給した榴弾砲の射撃準備をするウクライナ軍兵士ら=2022年7月、ウクライナ・ハルキウ州/Evgeniy Maloletka/AP/File via CNN Newsource

米国が供給した榴弾砲の射撃準備をするウクライナ軍兵士ら=2022年7月、ウクライナ・ハルキウ州/Evgeniy Maloletka/AP/File via CNN Newsource

(CNN) バイデン米政権は12日、最大3億ドル(約440億円)規模の新たな対ウクライナ軍事支援を発表した。米政権はここ数カ月、支援に充てる資金は残されていないと警告していたが、複数の当局者によると、兵器の契約で経費を節約した結果、新たな資金を捻出できたという。

サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は同日午後、ホワイトハウスの記者会見で支援策を発表。「ロシア軍が前進し、その銃が火を吹く一方、ウクライナは応戦する弾薬が足りない状況だ。これにより陣地を失い、人命を失っている。米国と北大西洋条約機構(NATO)にも戦略的な損失が出ている」と述べた。

その後、バイデン大統領も同様の認識を示し、今回の支援策では「まったく不十分」だと指摘。連邦議会は追加予算案を可決する必要があると訴えた。

国防総省のライダー報道官によると、今回の支援策には対空ミサイル「スティンガー」、高機動ロケット砲システム「HIMARS(ハイマース)」用の追加砲弾、155ミリ砲弾、105ミリ砲弾、AT4対装甲システム、小火器用の追加弾薬、障害物除去のための兵器、予備部品、メンテナンスなどの付属装置が含まれる。

国防総省が対ウクライナ支援の資金を確保した経緯について、同省高官は「新たな支援策の費用を相殺する経費節減が行われた」と説明した。

サリバン氏によると、新たな支援が可能になったのは、以前の支援でウクライナに送った装備品を補充する国防総省の契約交渉で、予期せぬ経費節減が発生したためだという。

米国が前回ウクライナ支援策を発表したのは昨年12月後半。当時、国防総省は議会宛ての書簡で、発表後は安全保障支援に充てる資金が枯渇する見込みだと明らかにしていた。

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