橋崩落、6人行方不明 米ボルティモア
(CNN) 米東部メリーランド州の最大都市ボルティモアで26日未明、ポタプスコ川に架かる橋の橋脚に大型船が衝突し、橋が崩落した事故で、当局は6人が行方不明だと明らかにした。
バイデン大統領は同日ホワイトハウスから声明を出し、橋の崩落は意図的な行為によるものではないとの見方を明らかにした。また、橋の再建費用を連邦政府が負担する方針も示した。近く、ボルティモアを訪れるという。
崩落したのは全長約2.6キロメートルあるフランシス・スコット・キー橋。当局によると、事故発生時に橋を通行中だった8人のうち2人が救助され、残る6人は行方不明。現場ではソナーや赤外線などを使って捜索が続けられており、複数の車両が水中に沈んでいるのを確認したという。
橋脚に衝突したのは、シンガポールのシナジー・グループが運営する同国船籍の「ダリ」で、デンマークの海運大手マースクがチャーターしていた。
当局やムーア州知事によると、同船は衝突前に電力を失って航行できなくなり、救難信号を出した。緊急通報を受けて同橋はすぐさま通行止めとなった。同橋は毎日約3万5000人が通行している。
ムーア氏は、当面の間、ボルティモア港内の航行を見合わせると会見で明らかにした。同港は国際貨物の取扱量では国内第9位。
米ゼネラル・モーターズ(GM)やトヨタ自動車など多くの自動車メーカーが同港を使用しており、車の出荷やサプライチェーン(供給網)に影響が出る可能性があるという。