超党派の米議員団、台湾を訪問 中国の軍事演習受け
(CNN) マコール米下院外交委員長をはじめとする6人の超党派の議員団が26日、台湾に到着した。台湾ではこの数日前に中国政府から「危険な分離主義者」として非難されている頼清徳(ライチントー)氏が総統に就任。中国の大規模な軍事演習の引き金になった。
中国共産党は、台湾を自国の領土の一部であるとし、必要であれば武力で台湾を奪取すると宣言している。
マコール氏は声明で「(ロシア大統領の)プーチン氏がウクライナで戦争を仕掛け、イスラエルがイスラム組織ハマスのようなイランの支援を受けた代理勢力との多面的な戦闘を展開しているとき、(中国の)習近平(シーチンピン)国家主席は米国がパートナーや友人を支援し続けるかどうかを見守っている。台湾は民主主義が繁栄している。米国は揺るぎないパートナーに寄り添い、台湾海峡の現状維持に努めていく。アジアの平和を維持し、私たちが共有する民主主義的価値観を積み上げるために米国ができることの理解を深めるために、台湾当局者らと会談することを楽しみにしている」と述べた。
下院外交委員会の発表によると、代表団は台湾当局と「地域の安全保障、貿易、投資について話し合い、新たな協力分野を探る」予定。
中国政府によると、台湾周辺と台湾海峡で2日間にわたって実施した合同軍事演習は、「共同で権力を掌握して攻撃を展開し、重要地域を占領する能力を検証する」ことを目的としていた。CNNは23日、この演習では実弾を搭載した数十機の戦闘機が「敵」の「価値の高い軍事目標」に対して模擬攻撃を行ったと報じた。
米当局者らは中国による軍事演習を非難。国務省は中国側に「自制して行動する」ことを求めた。