米ニューヨーク市、高温により毎夏350人が早死に 熱関連死報告書
(CNN) 米ニューヨーク市では毎夏、高温により約350人が早死にしていることが分かった。
18日に発表された2024年のニューヨーク市の熱関連死報告書によると、毎夏、平均7人が熱ストレスで死亡している。これは、死因が高温に直接起因していることを意味する。高温により基礎疾患が悪化したことによる死者は平均340人いるという。
熱関連死のリスクが高いのは、男性、米連邦政府が定める貧困ラインを下回る人、慢性疾患のある人、黒人のニューヨーク市民、60歳以上の人だとされる。
報告書によると、黒人のニューヨーク市民は、黒人以外よりも熱関連死のリスクが高い。この理由は、過去から現在におよぶ構造的な人種差別にある。経済、医療、住宅、エネルギーなどの制度は白人に恩恵をもたらす一方で、有色人種に不利に働いている。
報告書によると、熱ストレスや高温により基礎疾患が悪化したことによる死亡は、特にエアコンがない場合、自宅で起こる可能性が高くなる。
報告書は「気候変動によりニューヨーク市の夏はますます暑くなっている」とし、市は「より高温になる将来に備え、熱関連死を防ぐ必要がある」と述べている。