ボイジャー1号の科学データ回復、240億キロ越しの復旧に成功

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米航空宇宙局(NASA)の探査機「ボイジャー1号」を描いたイラスト/NASA/JPL-Caltech

米航空宇宙局(NASA)の探査機「ボイジャー1号」を描いたイラスト/NASA/JPL-Caltech

(CNN) 地球から最も遠い宇宙空間を飛行する米航空宇宙局(NASA)の探査機「ボイジャー1号」から、科学データが安定的に届くようになった。昨年11月にボイジャーのコンピューターで障害が発生して以来、7カ月ぶりだった。

ボイジャーは現在、地球から約240億キロ離れた宇宙空間を飛行中。昨年11月以来、飛行データシステムの遠隔測定モジュールから送られてくるデータが解読不可能になり、地球の管制塔との正常な通信ができなくなっていた。

このため通信を復旧させる作業を行った結果、4月にはボイジャーの健康状態と運用状況を表す工学データが受信できるようになった。

しかしプラズマ波、磁場、粒子を観測するボイジャーの科学計器4台のデータは依然として入手できていなかった。この情報は、地球から遠く離れるにつれて粒子や磁場がどう変化するかを探る上で欠かせない。

NASAのチームは5月19日、科学データ復旧のためのコマンドをボイジャーに送信。計器のうち2台からは反応があったものの、残る2台のデータ復旧には時間がかかり、再調整を必要とした。

NASAの今月13日の発表によると、今では4台の計器全てから使用可能な科学データが届くようになった。

今回の障害の影響に対応するためにはまだ、3台のコンピューターに搭載された時刻管理ソフトウェアの再同期など、微調整が必要とされる。プラズマ波観測機器のデータを記録するデジタルテープレコーダーのメンテナンスも予定している。

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