警官にレプリカ銃向けた13歳少年を射殺 NY州
(CNN) 米ニューヨーク州中部ユーティカで先週、警察の職務質問から逃れようとして銃のようなものを構えたアジア系の少年(13)が、警官に撃たれて死亡した。その後、少年が持っていたのは銃のレプリカだったことが判明した。
地元警察の発表によると、近くで起きた強盗事件2件の捜査に協力して、6月28日に警官3人がこの地区をパトロールしていた。事件では、アジア系の男とされる2人組が被害者らを黒い銃器で脅し、持ち物を盗んだとされる。
警官らは容疑者の特徴と一致する13歳の少年2人を見つけ、職質を試みた。2人のうち、車道を歩いて道路交通法に違反していた少年の身体検査をしようとしたところ、この少年は徒歩で逃げ出し、けん銃のようなものを取り出して警官らに向けた。本物の銃に見えたとされるが、その後の調べでレプリカと判明した。
警官が装着していたボディーカメラには、警官の1人が少年に体当たりして殴り付け、もう1人が銃を一発撃つ場面が映っている。少年は胸部を撃たれ、ただちに警官らの応急手当てを受けたが、搬送先の病院で死亡した。
警察が公開したボディーカメラの映像から取った静止画。少年はレプリカの銃を警官に向けているように見える/City of Utica, New York Police Department
3人の警官は全員、休職を命じられているという。
ユーティカは人口6万5000人の都市で、ミャンマーからの難民4200人が暮らす。地元メディアによると、死亡した少年はミャンマーで生まれた少数民族カレン族の難民で、市内の中学校に通っていた。
29日未明にかけて開かれた記者会見には遺族らも参加したとされ、警察責任者や市長の話がブーイングで何度も中断された。29日夜には、警察署の前で小規模な抗議デモも起きた。