ANALYSIS

米大統領選、バイデン氏が撤退を決めたら何が起きるのか?

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CNN主催の討論会に臨んだバイデン大統領/CNN

CNN主催の討論会に臨んだバイデン大統領/CNN

(CNN) バイデン米大統領が大統領選討論会でむらのある出来に終わったことを受け、不安を募らせる民主党関係者の間では討論会直後から、バイデン氏撤退の可能性を問う声が新たに上がっている。

バイデン氏は既に民主党の候補指名を確実にしており、予備選の有権者から圧倒的な支持を集めていたため、撤退した場合は一筋縄ではいかなそうだ。予備選のバイデン氏はほとんど対抗馬不在の状態だった。ほぼ全ての民主党代議員を獲得している事実を踏まえると、バイデン氏が自らの意思に反して撤退を強いられるとは考えにくい。

CNNのアナリストで、民主党の戦略家でもあるデービッド・アクセルロッド氏は27日夜のバイデン氏のパフォーマンスに言及し、「これは1960年代ではない。有権者が候補を選ぶ。その候補とはバイデン氏だ」と語った。

党の大物よりも有権者に大きな力を与える現在の予備選制度は実質、民主党が68年にハンフリー副大統領(当時)を大統領候補に選出したことに端を発する。ジョンソン大統領はこの年、支持率低下とベトナム反戦運動を踏まえ大統領選から身を引いたが、シカゴの民主党全国大会に参加したハンフリー氏は、ジョンソン氏の政策の継続を体現する存在だった。ハンフリー氏が指名を受け入れると、デモ隊と警察が衝突する暴動が発生した。

今年8月の民主党全国大会は再びシカゴで開かれるが、もしバイデン氏が撤退を決めれば、当時とは全く異なる状況になるだろう。

CNNが2月に報じたように、予備選後や党大会の期間中に有力候補が撤退した場合、個々の代議員が党大会の会場で(あるいは、もしかしたらオンラインの点呼投票で)候補者を選出する必要が出てくる。

そうなれば、代議員とは実際誰なのかという普段は隠れた疑問にスポットライトが当たるだろう。民主党は各州に対し、6月22日までに予備選で割り当てられた代議員3900人超を選出するよう求めており、現時点でそのほぼ全員がバイデン氏に投票することを誓っている。

これらの代議員は単にバイデン氏への投票を誓っているだけでなく、バイデン陣営の承認も得ている。従って、代議員の過半数が新たな候補を選出する可能性はあるものの、その場合はバイデン氏の支持者が大量に離反することになる。バイデン氏が選挙戦から撤退した場合、代役を選ぶ仕事はおおむねバイデン氏の支持者に委ねられる。

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