トランプ陣営による警備強化の要望、シークレットサービスが一部断る
(CNN) トランプ前大統領の警護担当が過去2年にわたって、シークレットサービス(大統領警護隊)に対して、十分な人的・物的資源を与えられていないと不満を伝えていた件をめぐり、シークレットサービスは22日までに、一部の要望を拒否していたことを認めた。
シークレットサービスの報道官は声明で、過去に特定のリソースを提供していなかったものの、代わりとなる地元のパートナーを含む他の治安対策を提供してきたと説明した。
トランプ氏をめぐっては、ペンシルベニア州バトラーの集会で、銃撃犯がトランプ氏の約150メートル近くの建物の屋根にまでどのようにしてたどり着いたのかについて懸念の声が出ている。
米紙ワシントン・ポストは先に、シークレットサービスが過去2年にわたり、トランプ氏の警護チームからの要請を断っていたと伝えていた。
トランプ氏に近い要員は、要請を認めなかった決定について、シークレットサービスの上層部によるものだと感じていた。
複数の情報筋によれば、トランプ氏は自身の警護にあたるシークレットサービスの要員とは近い関係を築いていたものの、こうした要員とシークレットサービス上層部との関係は以前から緊迫していた。
シークレットサービスはCNNの取材に対し、特定の専門部隊や物資が保護対象者に対して提供されない場合、対象者の安全を確保するために「変更」を行うと説明。それには、専門的な機能を提供するため州または地元のパートナーを活用したり、保護対象者の公の場での露出を減らすための代替手段を特定したりすることなどが含まれるという。