トランプ氏、連邦議会議事堂襲撃の受刑者に「恩赦」 大統領選当選なら
(CNN) 米国のトランプ前大統領は31日、全米黒人ジャーナリスト協会(NABJ)の集会で、11月の大統領選で当選した際には、2021年1月に起きた連邦議会議事堂襲撃で警官を襲って有罪になった受刑囚らに「絶対」恩赦を与えると述べた。
トランプ氏はNABJの質疑応答の際、「もし彼らが無罪なら、彼らに恩赦を与える」と述べた。
司会者が多くの暴徒が有罪判決を受けていると指摘すると、トランプ氏は、そうした人々は「非常に厳しい制度」によって有罪判決を受けたと述べた。
米司法省によれば、議会襲撃に関連して約875人が有罪を認めており、そのうちの約275人が重罪となっている。
トランプ氏は、連邦議会への襲撃と、20年に起きた「ブラック・ライブズ・マター(BLM=黒人の命も大切だ)」運動とを比較しようとし、これらの抗議活動に参加した人は処罰を受けなかったと誤った主張を行ったほか、さまざまな都市での事件を誇張して発言した。
トランプ氏は、ミネアポリスで火をつけようとしたり、シアトルを占拠しようとしたりした人たちに、なぜ何も起こらなかったのかなどと問い掛けた。
CNNは以前、黒人の権利擁護団体の報告書を基に、実際にはBLM運動の参加者は連邦政府によるより厳しい処罰の対象となっていたと報じていた。
トランプ氏はまた、連邦議会襲撃と、先に首都ワシントンで行われたイスラエル首相の訪米に合わせた親パレスチナの抗議デモとの類似性を描こうとした。
デモ参加者はワシントンにあるユニオン駅に集まり、パレスチナの旗を立てたり、米国旗やイスラエル首相の紙人形を燃やしたりするなどしたものの、連邦議会への襲撃とは比べものにならなかった。警察による逮捕者は9人だった。