トランプ氏が虚偽の主張、ハリス氏は「黒人になった」 インド系から「変化」
(CNN) トランプ前米大統領は7月31日、今年の大統領選で対決が見込まれる民主党のハリス副大統領について「突然(アイデンティティーが)変化した」と述べ、数年前に「黒人になった」と主張した。
トランプ氏の発言はシカゴで開催された黒人ジャーナリストの会合でのもの。ハリス氏を「DEI(多様性、公平性、包摂性)枠」と形容する共和党議員に同意するかとインタビュアーから聞かれ、ハリス氏の出自を疑問視した。
トランプ氏は「彼女はずっとインド系で、インド人の血を引いていることを宣伝していた。数年前に黒人になるまで、彼女が黒人だとは知らなかった。今では黒人として知られたがっている。だから彼女がインド系なのか、黒人なのかは分からない」と発言。
「どちらも尊敬しているが、彼女は明らかに違う。なぜなら、ずっとインド系だったから。そして突然、変化して黒人になった」とし、「誰かが調査するべきだと思う」とも述べた。
トランプ氏の発言は、過去に黒人の政敵に対して行った同様の「口撃」を想起させる。トランプ氏はオバマ元大統領は米国生まれではないという虚偽の人種差別的な陰謀論を何年も展開していた。
ハリス氏の母親はインド出身、父親はジャマイカ出身で、2人とも米国に移住した。自身はカリフォルニア州オークランドで生まれ、首都ワシントンにある歴史的黒人大学のハワード大学で学んだ。女性、黒人、アジア系として初の米副大統領となっている。