形勢が変わった大統領選、ハリス・トランプ両陣営に勝利への方策あり CNN予測

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青系が民主党支持もしくは民主党寄りの州。赤系が共和党支持もしくは共和党寄りの州。CNNの予測では確保した選挙人の数は民主党候補のハリス副大統領が225人、共和党候補のトランプ前大統領が219人となっている/CNN

青系が民主党支持もしくは民主党寄りの州。赤系が共和党支持もしくは共和党寄りの州。CNNの予測では確保した選挙人の数は民主党候補のハリス副大統領が225人、共和党候補のトランプ前大統領が219人となっている/CNN

(CNN) ハリス副大統領が民主党の大統領候補に躍り出たことで、2024年の選挙地図は今年初めのものから劇的に様変わりした。

CNNが作成している最新の選挙人獲得予想「ROAD TO 270」でみられる動きはすべてハリス氏にとってプラスの方向であり、バイデン大統領が大統領候補だったときよりも270人の選挙人獲得への方策を多く持っていることを示唆している。現在の見通しでは20年の選挙戦終盤の状況へと戻っており、七つの激戦州(およびネブラスカ州の1選挙区)が勝利のためにほとんどの時間と資金を費やす中心地となる。広告分析企業のアドインパクトによると、バイデン氏が大統領選への出馬を断念してから4週間でこれら7州では合計2億4000万ドル(約350億円)の広告費が投じられた。内訳は民主党と共和党がほぼ半々だ。

以前の選挙見通しでは、トランプ前大統領が明らかに有利だった。しかしハリス氏が選挙戦に参入し、民主党をすばやくまとめ、民主党勝利に欠かせない有色人種や若年層、女性といった重要な支持層からの勢いを取り戻したことで共和党の優位性は消え去った。一方で、流れは変わったものの、この選挙戦は誤差の範囲での争いに戻ったに過ぎず、現時点で明確に先行している候補者はいない。トランプ氏とハリス氏はどちらも270人の選挙人の獲得に向けた実現可能な方法を複数持っている。

この新たな見通しでは、ミシガン州、ジョージア州、ネバダ州、ノースカロライナ州の4州が共和党寄りから接戦の激戦州に変わった。選挙人総数は53人。

トランプ氏は現在、24州(およびメーン州の1選挙区)で確実な支持を得ているか優勢で、選挙人の合計は219人に上る。勝利に必要な270人には51人足りない。

一方、ハリス氏は19州とコロンビア特別区で確実な支持を得ているか優勢で、選挙人の合計は225人。270人には45人足りない。

民主党全国大会と夏の最後の数週間を迎える現在、7州(およびネブラスカ州の1選挙区)はまさに接戦になるとみられる。選挙人の総数は94人だ。

この選挙見通しは、あくまで現時点の選挙人団の状況を示したもので、11月の結果を予測するものではない。

この現在の見通しは、公式および非公式の世論調査のほか、選挙顧問、共和党および民主党の関係者、議会議員などへの取材に基づいて作成している。

「サンベルト(太陽光地帯)」の州(アリゾナ、ネバダ、ジョージア、ノースカロライナ)の一部は競争が激化しているため、ハリス氏が270人を獲得するための最短ルートは、いわゆる「ブルーウォール」として知られる伝統的に民主党が強い3州(ペンシルベニア、ミシガン、ウィスコンシン)とネブラスカ州オマハ地区の選挙区を押さえることだというのはおそらく真実だ。

トランプ氏が270人を獲得する最短ルートは、20年に勝利した州をすべて維持し、16年に勝利したジョージア州とペンシルベニア州の2州を取り戻すことだ。この考えによれば、トランプ氏にとってはノースカロライナ州を失わないようにすることが重要となる。トランプ氏が同州を数週間で2回訪問し、テレビCMへの投資を増やした理由はそこにあるかもしれない。

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