米国の凶悪犯罪、昨年は推計3%減 FBI報告書

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FBIの犯罪データによれば米国では昨年の凶悪犯罪が推計で3%減少した


/Stefani Reynolds/AFP/Getty Images/File

FBIの犯罪データによれば米国では昨年の凶悪犯罪が推計で3%減少した /Stefani Reynolds/AFP/Getty Images/File

(CNN) 米国では昨年、凶悪犯罪が推計で3%減少したことがわかった。米連邦捜査局(FBI)が統計を発表した。特に殺人の件数が大きく減少した。

FBIのデータによれば、米国では謀殺と故殺が2022年から23年にかけて約12%減少した。この減少幅は過去数十年で最大規模。性的暴行の報告件数も9%以上減ったが、ヘイトクライム(憎悪犯罪)の報告件数は1%未満の減少にとどまった。

全体的にみて、凶悪犯罪は推計3%減少した。窃盗事件は推計2.4%の減少だった。

11月に米大統領選の本選が近づくなか、犯罪の発生率は政治的争点の一つとなっている。共和党候補のトランプ前大統領は犯罪を争点の中心に据えようとしている。トランプ氏は、犯罪率が上昇していると主張して、こうした主張を通じ、民主党候補のハリス副大統領が犯罪に対して弱腰だと描こうとしている。

カリフォルニア州の司法長官を務めた経歴を持つハリス氏は、自身のタフさを強調するとともに、トランプ氏が被告となっている刑事事件に言及して、そうした主張に反論しようとしている。

特定の分野の犯罪の報告件数は22年から23年にかけて増加した。例えば、車両の盗難は約13%増加した。

FBIによれば、今回の報告書は全米の1万6334の法執行機関から収集された統計に基づいている。85%以上の機関がFBIの犯罪報告システムに登録している。FBIはニューヨーク市やロサンゼルス市などの大都市の警察から統計を入手した。

FBIが公開する地元の法執行機関のデータには限界がある。数値は暫定的なものであり、すべての地域社会がデータを提出したわけではなく、提出されたデータにも通常は誤りが含まれるため、こうした統計が最近の犯罪の減少の規模を正確に捉えていない可能性がある。今年、FBIは報告書の中で、人口100万人以上を担当する市当局が1年分のデータを全て犯罪報告プログラムに提供したと説明した。これは、FBIがこれまで含めることができなかったいくつかの大都市のデータを保有し、使用したことを意味する。

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