トランプ陣営、対ミサイル能力搭載した軍用機の使用要求 選挙控え警備強化
ワシントン(CNN) 2度の暗殺未遂と今なお続くイランの脅しを受け、トランプ前米大統領の選挙陣営が警備強化を求めていることが分かった。事情に詳しい情報筋3人が明らかにした。要求内容には軍用機による輸送や、遊説先の地上で追加の安全措置を講じることが含まれるという。
トランプ陣営はこのほか、地対空ミサイルに対する抑止システムを備えた軍用機の使用も求めている。大統領選が最終盤に差し掛かり、トランプ氏が全米行脚を行う中、陣営はこうしたリソースを活用したい考えだ。
バイデン大統領は11日、トランプ氏の要求について聞かれ、「F15戦闘機を要求しない限り」応じるべきだと表明。「担当部局に対し、彼に必要な全てのものを与えるよう指示した」と述べ、現職大統領と同様の対応を求めたことを明らかにした。
事情に詳しい情報筋2人によると、トランプ陣営の選対幹部スージー・ワイルズ氏は当初、バイデン政権のザイエンツ首席補佐官との2週間前の電話で警備強化を要請した。CNNが確認したメールによると、ワイルズ氏はその後9月30日、米大統領警護隊(シークレットサービス)のロナルド・ロウ長官代行に正式に追加警備を要請した。
ワイルズ、ザイエンツ両氏の電話の内容に詳しい3人目の情報筋によると、ザイエンツ氏は直ちにワイルズ氏を国土安全保障省やシークレットサービスにつなぎ、「直接やり取りできるよう」取り計らったという。
トランプ陣営の要求には、大統領山荘キャンプデービッドで使われる車をトランプ氏の車列として利用することや、熱監視機能を持つドローン(無人機)などの軍事資産を活用することも含まれる。
これに加え、トランプ陣営はシークレットサービスに、激戦州で防弾ガラスの備蓄を増やすよう要請した。シークレットサービスは現在、屋外集会に臨むトランプ氏を保護する目的で防弾ガラスを使っている。