2024大統領選は「未曽有の量の偽情報」拡散 米サイバーセキュリティー当局
(CNN) 米国土安全保障省傘下のサイバー・インフラセキュリティー庁(CISA)のジェン・イースタリー長官は4日、米大統領選挙に関連して「未曽有の量の偽情報」が出回っていると語り、「外国の敵対勢力がかつてないほどの規模で」偽情報を拡散し、増幅させているとの見方を示した。
大統領選の投票日を翌日に控えた記者会見でイースタリー長官は、「米国民はこれまでもこれからも、大量の偽情報の氾濫(はんらん)にさらされ続ける」と指摘。期日前投票期間は投票箱の破壊や低レベルのサイバー攻撃といった「小規模の」事件はあったものの、「大統領選挙の結果に実質的な影響を与え得るものではなかった」とした。
SNSのX(旧ツイッター)では4日も、CNNやCBSなど大手メディアをかたる選挙関連の捏造(ねつぞう)コンテンツが拡散していた。
共和党の大統領候補者ドナルド・トランプ前大統領や富豪イーロン・マスク氏が拡散させる選挙関連の偽情報にCISAが反論する計画はあるかという質問に対し、イースタリー長官は直接的には答えなかった。
その上で、一般論として「党派や政治を問わず、影響力や権力を持つ立場の者が、選挙に関する不正確な情報を拡散させるのは非常に残念かつ無責任だ」と述べ、「それは民主主義を腐敗させ、外国の敵対勢力のための仕事を担い、両党の選挙当局者にとって現実的な脅威をつくり上げている」と語った。