トランプ氏、ファウチ氏の警備を打ち切り 情報筋
(CNN) トランプ米大統領は、国立アレルギー感染症研究所(NIAID)の所長を務め、新型コロナウイルス感染症の流行時には大統領首席医療顧問も務めた経歴を持つアンソニー・ファウチ氏の警備を打ち切った。これまで同氏への警備は国立保健研究所(NIH)が費用を負担する形で提供していた。事情に詳しい情報筋がCNNに明らかにした。
警備は23日夜から停止されているという。
新型コロナのパンデミック(世界的大流行)時、前面に立って対策に当たったことから、ファウチ氏は現在も複数の脅迫を受けている。今後は自身の私的な警備を雇用し、費用も自ら支払う形になると上記の情報筋は述べた。
トランプ氏は過去に部下だった当局者らに対して、同様の措置を立て続けに講じている。ボルトン元大統領補佐官(国家安全保障担当)とポンペオ元国務長官も、トランプ氏により警備を停止された。
トランプ氏は24日、洪水被害の視察で訪れたノースカロライナ州でこの件に言及。政府機関で働いている間は警備が付くが、それが永遠に続くわけではないとの認識を示した。
CNNから、もしファウチ氏やボルトン氏の身に何かが起きた場合、部分的に責任があると感じるかと問われると、トランプ氏は感じないと回答。「彼らは大金を稼いだのだから、自分で警備を雇えばいい」と述べた。
トランプ氏は、バイデン前大統領が退任前の最後の措置としてファウチ氏に予防的恩赦を与えたことにも不満を表明していた。