ケネディ大統領の盾になろうとした警護隊員が死去、93歳 後年も記憶にさいなまれる

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ケネディ暗殺の発生時、大統領専用リムジンの後部に乗る警護隊員時代のヒル氏/James W.

ケネディ暗殺の発生時、大統領専用リムジンの後部に乗る警護隊員時代のヒル氏/James W. "Ike" Altgens/AP

(CNN) 米国のケネディ大統領が1963年に暗殺された際、大統領や大統領夫人を守るために射線に飛び込んだことで知られる大統領警護隊(シークレットサービス)の隊員だったクリント・ヒル氏が21日に死去した。93歳だった。

ケネディ大統領の暗殺は63年11月22日、テキサス州ダラスで発生した。

シークレットサービスは24日、声明で、ヒル氏の「揺るぎない献身と卓越した職務」を称賛した。

大統領が殺害された直後、大統領夫人を守ろうとしたヒル氏の英雄的な行動は暗殺事件の忘れられない映像となった。ヒル氏は大統領と大統領夫人を守るため後ろから車両に飛び乗り、大統領夫人をトランクから座席に押し倒した。

ヒル氏は暗殺のあった当日、大統領夫人の警備についており、大統領が乗った車両のすぐ後ろの車に乗っていた。

ヒル氏は何回か行われた公開取材の場で、その日の記憶にさいなまれ続けていたと語っていた。もっと早く車に駆け付けていれば、大統領の命を救えた可能性があると信じていたという。

ヒル氏は後年、CNNの取材に対し、「あの日、我々には大統領を守る責任があったのに、失敗してしまったという思いがあった」と語った。「車に乗って何かをする機会があったのは私だけだった。そして、十分な早さでそこにたどり着くことができなかった」

ヒル氏はノースダコタ州ラリモアの出身。ケネディ大統領以外も4人の大統領の下で職務にあたった。最終的に、ケネディ大統領暗殺をめぐるPTSD(心的外傷後ストレス障害)のため43歳での引退を余儀なくされた。

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