米首都の空港で旅客機が回避行動、滑走路上に別の航空機 全米で相次ぐ事故やトラブル
(CNN) 米首都ワシントン近郊のロナルド・レーガン・ナショナル空港で25日、着陸しようとした米アメリカン航空の旅客機が、別の航空機との衝突を避ける回避行動を強いられた。
この日はシカゴの空港でも、サウスウェスト航空の旅客機と自家用機の異常接近が起きた。首都近郊では1月下旬に旅客機とヘリコプターが空中衝突して67人全員が死亡する事故が起きたばかりだった。
米連邦航空局(FAA)によると、現地時間の25日午前8時20分ごろ、ボストンから到着したアメリカン航空2246便がロナルド・レーガン・ナショナル空港の滑走路に着陸しようとした。
しかし管制塔が2246便に対し、「同じ滑走路から先に出発する航空機との距離を確実に保つため」、ゴーアラウンド(着陸やり直し)を指示した。
航空機追跡サイトのFlightRadar 24によると、アメリカン航空便がゴーアラウンドを開始した時点で、離陸準備をしていた航空機はまだ滑走路上を移動中だった。
2246便はその後、無事に着陸した。同航空は26日、今回のゴーアラウンドについて「他の航空機に離陸の時間を与える」ための標準的な行動だったとCNNに説明した。
CNNの取材に応じた2246便の乗客は、恐怖を感じて動揺したと振り返り、同機は車輪が降りて地面が近づいたところで、突然上昇に転じて急激に高度を上げ始めたと話している。
ワシントン上空の混雑状況をめぐっては専門家や議員から懸念の声が上がっている。厳重な警戒態勢の中で軍や政府のヘリコプターが頻繁に飛行し、レーガン・ナショナル空港は全米で最も混雑する滑走路で知られる。