「人種差別主義者」を自動的に「トランプ」に変換、米アップルが不具合修正
ニューヨーク(CNN) 米アップルの音声入力でユーザーが「racist(人種差別主義者)」と発音すると、勝手に「Trump(トランプ)」の文字に変換される――。そんな不具合が確認され、アップルが修正したことを明らかにした。
この不具合については25日、iPhoneのユーザーから報告が相次いだ。アップルの音声入力機能を使用すると、「racist」という音声がいったん自動的に「Trump」という文字に変換され、その後すぐに「racist」に修正されるという報告だった。
アップルは同日、音声認識機能に不具合があったことを確認し、修正のためのアップデートを公開した。「r」の子音を含む単語をユーザーが口にすると、誤って「Trump」と認識されてしまうことが原因だったと説明している。
同社の音声認識機能では、ユーザーが意図した単語と音声の重なる単語が一時的に誤って表示され、すぐに正しい単語に修正されることがあるという。ただ、ユーザーが口にした「racist」の単語をシステムがドナルド・トランプ大統領の名前と認識していたと思われる現象について、同社はそれ以上コメントしなかった。
これに先立つ24日、アップルは米国内の設備やインフラなどに5000億ドル(約75兆円)を投資すると発表。トランプ大統領は即座に、自身の関税政策の成功の証しと主張した。
しかし25日に開かれたアップルの年次株主総会でDEI(多様性、公平性、包摂性)の取り組み廃止を求めた提案が否決されると、トランプ大統領は一転、アップルを非難。「アップルはDEIを修正するのではなく、廃止すべきだ」と自身のSNSに書き込んだ。