イタリアの英留学生殺人事件、逆転無罪の米女性帰国へ 検察は上告の構え
イタリア・ペルージャ(CNN) 2007年にイタリア中部ペルージャで起きた英留学生殺人事件の一審で有罪となり、3日に逆転無罪を言い渡された米国人のアマンダ・ノックス元被告は、4日に帰国する見通しだ。一方、検察側はイタリア最高裁に上告する方針を示した。
担当弁護士によると、ノックス元被告は「落ち着いた様子」で母親とともに3日の夜を過ごした。4日の便で米ワシントン州シアトルの自宅へ向かうという。
事件で死亡したメレディス・ケルヒャーさんの遺族は、親しいジャーナリストを通して「裁判で下された決定を尊重するが、どうして一審が完全に覆されたのか理解できない」「イタリアの司法制度を信頼し、最終的に真実が明らかになることを望む」とする談話を発表した。
メレディスさんの兄弟姉妹は「振り出しに戻ったような気持ちだ」と語った。またノックス元被告らとの対話については、上告の可能性もあり今は応じられないと述べ、「真実が判明するまでだれも許す気持ちになれない」と心境を明かした。