イエメン南部で自爆テロ、86人死傷 犠牲者増える恐れも
イエメン・サヌア(CNN) イエメン南部アビヤン州のジャールで4日夜に自爆テロがあり、内務省によると少なくとも45人以上が死亡、41人が負傷した。犠牲者の数はさらに増える見通しだという。
現時点で犯行声明は出ていない。しかし同地では地元部族が政府に協力して国際テロ組織アルカイダ系勢力を掃討した経緯があり、アルカイダが報復を予告していた。
4日のテロでは政府を支持する民兵の親類の葬儀会場に犯人が友人と偽って入り込み、自爆した。
イエメン軍は6月に地元勢力の協力を得て、アルカイダ系武装勢力に占拠されていたジャールや州都ジンジバルを奪還した。これに対してアルカイダ系勢力は、政府軍への協力者を標的にすると予告していた。
イエメンでは32年間政権の座にあったサレハ前大統領が民主化デモの高まりを受けて今年2月に辞任に追い込まれたが、その後テロや誘拐などの事件が急増している。
こうした事件の大半は、アルカイダ系勢力「アラビア半島のアルカイダ」(AQAP)の犯行とみられている。5月にはイエメン軍を狙った自爆テロで兵士ら100人以上が死亡、220人が負傷した。