イラン地震の救出活動終了 死者300人の可能性も
テヘラン(CNN) イラン北西部を11日に襲った地震で、同国のファルス通信は12日、被災者の救出活動が終了したと伝えた。この地震による死者は少なくとも250人に上っており、300人に達する可能性もある。
地震は東アゼルバイジャン州にある同国第4の都市タブリーズ付近で発生し、アハールとバルザガンで最も大きな被害が出ている。ファルス通信は内務省のガダミ次官の話として、この地震で1800人が負傷したと報道。国営プレステレビは負傷者数を2000人と伝えた。被害は110の村落に及び、史跡も多数が損壊したという。
ガダミ次官は「がれきの下敷きになった人は全員が救助された。被災者には必要な物資を提供している」と述べた。当局者によれば、被災地にはテント村が設置され、食料が配布されている。
米地質調査所(USGS)によると、11日はマグニチュード(M)6.4の地震に続き、M6.3の余震が発生した。その後もM4.4の余震を含む揺れが続いたため、当局は住民に対し、安全のため屋外で一夜を過ごすよう呼びかけた。
ローマ法王ベネディクト16世やロシアのプーチン大統領は追悼の談話を発表し、アラブ首長国連邦(UAE)は支援を申し出ている。
イランでは過去にも大地震が繰り返し発生している。9年前に南東部のバムを襲った地震では3万人が死亡、1990年のカスピ海沿岸の地震では5万人が死亡した。