エジプト大統領、国防相と参謀総長解任 主導権争い激化か
カイロ(CNN) エジプトのムルシ大統領は12日、タンタウィ軍最高評議会議長兼国防相とアナン参謀総長を解任した。大統領報道官が同日夜、国営ナイルテレビで発表した。
発表によると、両氏は最高勲章を授与され、大統領の顧問に任命された。海軍、空軍、防空軍の司令官も解任となった。
ムルシ大統領は、タンタウィ氏の後任として国防相に軍情報部門トップのシーシ少将を、副大統領に元判事のメッキ氏を任命した。さらに、軍最高評議会が年末の新議会発足まで立法権を保持すると定めていた暫定憲法修正の停止を命じた。
大統領は同日夜、カイロ市内の大学での講演で、これらは国家を前進させるための決断だと強調。「軍部には祖国防衛の任務に専念してもらいたい」との立場を改めて表明した。カンディル首相は、大統領が合法的な手続きに従って決断を下したと述べた。
ムルシ大統領は6月末に就任。それまで暫定統治を担っていた軍最高評議会との間で、議会などを巡る主導権争いが報じられてきた。