米とトルコ、シリア現政権崩壊の対応策を共同で検討
イスタンブール(CNN) 米国のクリントン国務長官は11日、シリア情勢などを協議するためトルコを訪れ、アサド政権の崩壊に備えた対応策の作成をトルコ政府と共に進める考えを示した。
長官はイスタンブールでトルコのダウトオール外相と会談後、両国はシリア情勢の推移を踏まえて対応策を調整する作業部会の設置で合意したと述べた。
この対応策の具体的な中身は伝えられていないが、クリントン氏は米国務省とトルコ外務省が対応策の作成で主導的な役目を果たすが、両国の情報機関や軍も重要な責任と役割を担うと述べた。
長官は「シリアの危機を迅速に終結させる必要性については極めて明白な理解がある」と指摘。ただ、より多くの死亡者、負傷者や破壊を招かない方法で終結させなければならないと述べた。
シリア内戦の影響でトルコには多数のシリア住民が逃れている。その数は現在5万人ともされ、トルコ国内の4カ所で新たな避難民キャンプが建設されている。トルコはまた、シリア反体制派の活動拠点ともなっており、戦闘員や武器をシリアに送り込む重要なルートとなっている。
シリア情勢が深刻化すると共にトルコ政府は米政府に対してより積極的な支援を要求。クリントン長官とダウトオール外相の会談を受け、トルコ政府当局者は、米国はやっと事態の重大さを認識するに至ったと述べた。
長官はトルコ内でシリア反体制派の活動家らとも会談。会談に参加した活動家によると、クリントン氏はシリア内の反体制派勢力の規模について尋ね、米国が資金を提供すべき組織についての情報などを求めたという。