鉱山労働者のストに警察が発砲、死者多数 南アフリカ
ヨハネスブルク(CNN) 南アフリカ北西部のプラチナ鉱山で16日、ストライキ中の労働者に対して警察が発砲し、現地からの報道によると18人の死亡が確認された。さらに多くの死者が出ている可能性もある。
同国の警察は同日、「鉱山で不法な集会を開いていた武装集団」を武装解除させ、解散させようとしたところ、この集団が銃などを使って襲撃してきたため、自衛のためにやむなく応戦したと発表した。現地で取材している通信社の記者は、18人の遺体を確認したとしている。
衝突が起きたのは、北西部ルステンブルクにある英資源大手ロンミンのマリカナ鉱山。労働者が賃上げを要求して10日からストを続けていた。
報道によると、銃やなたで武装した労働者に対し、警察が催涙弾を撃ったり放水したりして解散させようとした。これに対して労働者側が発砲し、約3分にわたる銃撃戦になったという。
同鉱山では国内で強い影響力を持つ労組同士の対立を背景として緊張が高まっており、ロンミンの発表によれば、これ以前にも労働者8人と警察官2人が死亡していた。
事件を受けて国家警察のトップなどが現地入りし、事実関係について調べている。ズマ大統領は同日夜、「紛争がこのような事態を招いたことに衝撃と深い悲しみを覚える」「司法当局に対し、事態収拾のために全力を尽くし、加害者に裁きを受けさせるよう指示した」との声明を発表した。