米大統領、シリアの化学兵器使用に警告 武力行使も念頭に
(CNN) オバマ米大統領は20日、シリアのアサド政権が生物・化学兵器を使用または移動する場合、越えてはならない一線を越えたとみなすと警告し、武力行使も辞さない構えを示した。
オバマ大統領はホワイトハウスで記者団に対し、「生物・化学兵器が悪人の手に渡る状況は容認できない」「アサド政権に対して通告してきた通り、我々は化学兵器の移動や使用が目に入った時点で、越えてはならない一線を越えたとみなす」と言明した。
さらに米国は状況を注視しており、有事に備えた計画を策定中だとしたうえで、「化学兵器の移動や使用が我々の目に入った場合は極めて重大な結果を招くということは、この地域のすべての関係者に伝えてきた」と強調した。
オバマ大統領のこの発言は、シリアけん制のトーンを強めたものと言えそうだ。先月の演説では「(シリアが)こうした武器を使用するという悲惨な過ちを犯した場合、国際社会と米国によって責任を問われることになる」と述べていた。
反体制派の地域調整委員会(LCC)によれば、シリアでは20日、全土で少なくとも150人が死亡した。 北部アレッポでは、日本人ジャーナリストの山本美香さんが戦闘に巻き込まれ、死亡した。