シリア首都郊外の「虐殺」に非難集中 子どもら245人の遺体
(CNN) シリアの首都ダマスカス郊外のダラヤ地区で先週末、住民少なくとも245人の遺体が発見された。反体制派は政府軍による虐殺だと主張し、国際社会からも非難が集中している。
遺体は25日に見つかったとされ、身元確認のためモスク(イスラム教礼拝所)へ運ばれた。反体制派は、血まみれの遺体が数十体横たわる映像をインターネットに流した。反体制派の通信社、シャーム・ニューズ・ネットワークは27日、毛布に包まれて横たわる子どもたちの遺体の画像を公開した。
反体制派組織「地域調整委員会」の報道担当者は「ダラヤが攻撃されているのは首都に近く、アサド政権に真っ先に反旗を翻して反政府デモを主導した街だからだ」と話した。
一方、政府系のテレビ局は、政府軍がダラヤを奪回し、「テロリスト」を掃討したと報道。多数の住民を殺害したのはテロリストだと主張し、政府軍に感謝する住民の声を伝えた。
国連報道官によると、潘基文(パン・ギムン)事務総長は状況を「ただちに、公正に」調査し、責任者の罪を問う必要があると述べた。また、フランス外務省は27日、「民間人の虐殺」とみられる遺体発見に「深い衝撃」を受けているとの声明を発表した。