シリア大統領、国内情勢は好転と強調 軍や警察の働き称賛
(CNN) 内戦状態にあるシリアのアサド大統領は29日、国内情勢に触れ、「はるかに好転している。軍や警察、治安部隊はあらゆる意味で英雄的な任務を遂行している」との見方を示した。
同日放映された親アサド政権の地元テレビ「ドゥンヤー」との会見で表明した。アサド氏はこの中で、シリア国民の運命は国民の手の中にあると強調。その上で、自らは首都ダマスカスにある大統領府にとどまり続けるだろうと主張した。
また、現在の戦いは忍耐の戦いであるとも指摘。しかし、最終的には「我々が勝利するだろう」とし、「我々は前進している。現実的に見て状況は好転している」と語った。
シリア内戦は激しさを増し、反政府デモが拡大しアサド政権による厳しい弾圧が始まった昨年3月以降の犠牲者数はこれまで数千人規模ともされる。政権は反体制派の掃討をテロリストとの戦いと主張している。
一方、反体制派「地域調整委員会」によると、衝突などによる死者は28日、シリア全土で少なくとも89人に達した。ダマスカス内外で45人、北西部イドリブ県で16人などとなっている。ダマスカス郊外のドゥーマ地区ではモスク(イスラム教礼拝所)が砲撃されたという。