サウジアラビア、巡礼のナイジェリア女性1000人を入国拒否
(CNN) イスラム教の聖地、サウジアラビアのメッカでの巡礼(ハッジ)に向かっていたナイジェリア人女性1000人以上が、男性同伴の条件を満たしていないとの理由で入国を拒否され、帰国していたことが分かった。
サウジ巡礼省は28日、「巡礼のために入国する者はビザの条件に従わなければならない」とする声明を出した。サウジ法は、45歳未満の女性巡礼者に男性親族の同行を義務付けている。
ナイジェリア当局は公式見解を発表していない。国営ナイジェリア通信(NAN)によると、女性たちはメッカ巡礼の玄関口ジェッダの国際空港で4~5日間足止めされた末、27日から28日夜にかけて全員が帰国した。ある女性はNANに「これまでの人生で最も非人間的な扱いを受けた」と語った。
NANによると、一行には男性も同行していたが、ジェッダ空港に到着した後、男性たちだけが先に入国審査を通過するよう指示され、女性たちが残されてしまったとの情報もある。
これに対してサウジ当局は女性たちの処遇に問題はなかったと主張し、世界各地からの巡礼者を快く受け入れるとの姿勢を確認した。メッカ巡礼はイスラム教徒の義務とされ、例年10日間で約300万人が訪れる。