キューバのカストロ前議長が談話発表 死亡説・重病説も浮上
(CNN) 公の場から姿を消し、一部で死亡説も浮上しているキューバのフィデル・カストロ前国家評議会議長(86)が17日、国営メディアを通じて談話を発表した。
カストロ前議長は3月に同国を訪問したローマ法王ベネディクト16世と会ったのを最後に、公の場に姿を見せていない。新聞に頻繁に寄稿していたコラムや随想は6月で突然途絶え、親しい関係にあったベネズエラのチャベス大統領が10月に再選された際も沈黙を保っていたことから、重病説や死亡説も飛び交っていた。
17日に発表されたカストロ前議長の談話は、設立50周年を迎えたキューバ医療研究所の卒業生に祝辞を述べる内容で、キューバミサイル危機から50年が経ったことなどにも言及している。前議長の写真は公表されていない。
これに先立ち息子のアレックス・カストロ氏は、健康状態悪化説が報じられたことを受け、国営メディアに「司令官は元気で普段通りに読書や運動をしている」とコメントしていた。
それでも短文投稿サイトのツイッターやソーシャルメディアには、前議長の瀕死説に関する書き込みが相次いでいる。
カストロ前議長は2006年に腸の疾患で手術を受け、完全に回復しないまま、2年後に弟のラウル・カストロ氏に国家評議会議長職を譲った。