ボスニア紛争のセルビア人指導者、潔白を主張 旧ユーゴ戦犯法廷

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(CNN) ボスニア紛争時のセルビア人政治指導者で、大量虐殺などの罪に問われているラドバン・カラジッチ被告(67)は16日、旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷での公判で、自身を「温厚で寛容な」人物と呼び、「いかなる犯罪も認めたことはない」と主張した。

カラジッチ被告は1990年代のボスニア紛争で「民族浄化」を指揮し、イスラム教徒約8000人が死亡したとされる「スレブレニツァの虐殺」や約1万人の死者が出た「サラエボ包囲」に関与したとして起訴されている。

公判では、虐殺を計画していたのはイスラム教徒やクロアチア人勢力だったと主張。「私はむしろ称賛を受けるべきだ」「戦争を避け、市民の苦難を避けるために全力を尽くした」などと述べた。これに対して傍聴席からは「うそつき」と声が飛んだ。

カラジッチ被告は95年に起訴されたが、10年以上にわたって逃亡生活を続け、08年にベオグラードで拘束された。公判は09年に始まったものの、被告は準備不足を理由に出廷を拒否した。弁護士をつけずに自ら弁護する形が認められ、10年3月に冒頭陳述にこぎつけていた。同法廷は、裁判が14年までかかるとの見通しを示している。同じくセルビア人勢力の指導者だったムラジッチ被告とともに、有罪となれば最も重い終身刑を言い渡される可能性がある。

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