2万人が家を失う、イスラム行事は中止 ミャンマー民族衝突
(CNN) ミャンマーに駐在するニガム国連人道調整官は28日、同国西部での民族衝突により2万人以上が住む家を失ったとの見方を示した。同国では26日から4日間にわたり予定されていたイスラム教の行事「犠牲祭」が中止に追い込まれている。
西部ラカイン州では多数派の仏教徒とイスラム教少数民族ロヒンギャ族の衝突が続き、これまでに少なくとも64人が死亡、住宅数千棟が焼失した。
同国のイスラム団体連合は犠牲祭の中止を発表。理由の説明はなかったが、民族衝突の激化を受けた予防的措置とみられる。
国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチが入手した衛星画像によると、ロヒンギャ族の住民が多い沿岸部の町では放火により、約14万平方メートルに及ぶ区域で水上住宅などが破壊されている。同団体のロバートソン・アジア局長代理は同国政府に、「悪質な攻撃にさらされているロヒンギャ族」を守るため、緊急措置を取るよう求めた。