イラン核施設の攻撃、大規模戦争意味せず イスラエル研究所
イスラエルの対イラン攻撃については、第3次世界大戦の勃発(ぼっぱつ)を招くとの見方もあるが、同シンクタンクは報告書の作成目的について事態の推移を占うことではなく、国際社会への影響などの精査にあると主張。その上で、当事国の指導者らは理性的な対応を示し、戦争予防策や重要な国益保護に根差した行動を取るだろうと予測した。
報告書は、イスラエルが攻撃に踏み切った場合、オバマ米大統領や共和党の大統領候補だったロムニー前マサチューセッツ州知事が示すであろう対応の詳細には触れなかった。
イランの核問題は米大統領選での両候補の直接討論会でも争点の1つとなった。オバマ氏は大統領である限り、イランの核兵器保持は許さないと言明。ロムニー氏はイランによる核軍事化は容認出来ないとし、経済制裁を強化すると主張していた。両者共に、イスラエルが攻撃を受けた場合、同国側に立つとも強調していた。
同シンクタンクによる演習実施は9月に計画された。イスラエルのネタニヤフ首相は同月、国連総会で演説し、核兵器と見られる球状の爆弾の画像も示しながらイランが核開発で越えてはならない一線があると警告。これを阻止するための国際社会の協力を呼び掛けていた。