中国におけるソーシャルメディア 新指導部の敵か味方か
上海(CNN) 新たに権力の座に着く次世代の中国指導部にとって重要な検討課題のひとつが、ソーシャルメディアが政府の政策形成により大きな影響を与えることを容認するのかどうかということだろう。
初期段階ではあるが、中国政府は、重大な議論が交わされる場となる可能性があるウェイボー(新浪微博)などソーシャルメディア・サイトの成長を促すか、少なくとも容認はする方針のようだ。
政府は、計画経済から市場経済への移行により様々な痛みが拡大している中で、社会問題に対する大衆の反応を理解する手段として、また、いらだちを強める大衆の関心事に中国共産党が耳を傾けているということを発信する手段として、劇的に発展しているソーシャルメディアが重要であることを急速に理解しつつある。
過去5年間、中国におけるソーシャルメディアの発展はスムーズとはいえず、自由なものでもなかった。画期的なサービスでフェイスブックとツイッターが中国で足場を築き始めていた2009年に、不安を覚えた中国政府は両サイトへのアクセスを突然遮断した。
その理由はいつも通り公表されなかったが、中国メディアでは言及禁止とされている天安門事件の20周年直前であったため、その議論の場になりかねないことを政府が懸念したのだと考えられている。