仏登山家モーリス・エルゾーグ氏が死去 世界初の8千メートル峰登頂
(CNN) 世界で初めて標高8000メートルの山頂を極めたフランスの登山家モーリス・エルゾーグ氏が14日、フランスで死去した。93歳だった。フランス大統領府が発表した。
エルゾーグ氏と仲間の登山家ルイ・ラショナル氏は1950年6月、ヒマラヤ山脈にある標高8091メートルのアンナプルナ峰の登頂に成功。2人は登山中、酸素マスクを使用しなかった。
ベストセラーとなったエルゾーグ氏の著書「処女峰アンナプルナ」によると、エルゾーグ氏とラショナル氏は、頂上から下山中、凍傷で足指やつま先を失ったという。しかしエルゾーグ氏は、アンナプルナに登っていなかったら「その後の人生はなかった」と述べている。
エルゾーグ氏は、第2次世界大戦中にレジスタンス運動に参加し、政治に目を向けるようになった。1958年にシャルル・ド・ゴール大統領の下で青少年スポーツ大臣となり、さらに1966年から1977年までシャモニー市長を務めた。