「ニューデリーは女性に危険」 バス強姦事件で露呈した実態
シャルマさんはウッタルプラデシュ州の州都ラクナウの出身で、2010年に全寮制の女子大に入学した。ニュデリーの生活では不快な思いをすることも多く、通学途中のバスの中で痴漢に遭ったこともある。その時は実家の両親に電話して一晩中泣き続けたという。
シャルマさんの同級生も、男たちの集団に毎晩のように後をつけられ、ジロジロ見られたり、ひわいな言葉を浴びせられるといった不快な経験があると打ち明けた。
そこで身を守るために催涙スプレーを携行し、護身術を習い始めた。通りを歩くときは友人と手をつなぎ、タクシーや三輪タクシーに乗るときは、ナンバープレートの番号と自分の居所を携帯メールで両親などに送って知らせるという。
人権活動家は、「女性を性の対象として利用し、乱暴する相手とみなす風潮が間違いなくある」と指摘する。抗議の声が強まる中、議員からは強姦事件の加害者に対して極刑を科すべきだとの声も出ている。