「ニューデリーは女性に危険」 バス強姦事件で露呈した実態
ニューデリー(CNN) インドの首都ニューデリーを走るバスの中で起きた集団強姦(ごうかん)事件をきっかけに、同国全土に抗議デモが広がっている。今回の事件では、女性が日常的に危険にさらされている実態が浮き彫りになった。
ニューデリーの女子大に通う学生のシャルマさん(19)は、キャンパスを1歩出ると身の危険を感じると話す。市内では女性に対する性的暴行が続発しているといい、「ニューデリーは女性にとって安全な場所ではない」と言い切る。
警察によると、集団強姦事件は16日に市内を走るバスの中で発生。被害者の23歳の女性は暴行を受けて重体となり、病院の集中治療室で生死の境をさまよっている。警察はバスの運転手と未成年1人を含む5人を逮捕した。
公式統計によると、インド国内の強姦事件は1971年の2487件から2011年は2万4206件へと、過去40年で10倍近くに増えた。ニューデリーだけでも11年の報告件数は572件、12年は600件を超す。