混迷するエジプト、イスラム政党と世俗勢力が事態打開に向けて協議
カイロ(CNN) 政治的混乱が続くエジプトで、ムルシ大統領を支持してきたイスラム厳格派(サラフィー)「光の党」と、複数の世俗政党からなる「救国共同戦線」は30日、混乱の収拾に向けた協議を行った。
光の党が危機収束に向けた解決案を提示し、両者が検討を続けている。
昨年施行されたイスラム法を重視する新憲法制定をめぐっては、イスラム教の強い影響を嫌う勢力からは反対の声が上がる一方で、光の党はムルシ大統領を支持していた。
今週に入り、ムルシ大統領は「安定と安全をもたらす唯一の道は対話だ」として、野党に対し協議を持ちかけた。
これに対し、救国共同戦線のメンバーであるエルバラダイ前国際原子力機関(IAEA)事務局長は、対話の条件として新政府樹立や憲法改正委員会の設置を求めていた。
一方、ドイツを訪問したムルシ大統領は30日、メルケル独首相との合同記者会見で「移行期に非常手段を使いたくはない。自分を含めたどの人も、法に反した行動を取ってはならない」と述べるとともに、エジプトの民主化に向けた姿勢を改めて強調した。