中国、国産初の大型軍用輸送機の試験飛行に成功 戦車搭載も
(CNN) 中国の国営メディアは31日までに、中国軍が国産初の超大型軍用輸送機「運20」の試験飛行に成功したと報じた。試験は26日に実施されたもので、米国やロシアの空軍力に対抗する機材開発となっている。
国営新華社通信によると、同機は4発エンジン型で貨物や乗客を載せた長距離飛行が可能で、ほかの多機能の性能も保持。地元紙チャイナ・デーリーは、運20の積載量は約66トンで、戦車輸送が可能と報道。航続距離や最高速度、全長などの詳細は伝えられていない。
軍用機製造の主要企業である中国航空工業集団の子会社が開発したとされる。今後も実験や試験飛行を重ねる予定。国防省は公式サイトで、試験飛行の成功は中国の経済や国防発展をさらに促し、緊急事態への対応や人道支援の能力も進展させると述べた。
運20並みとされる世界の大型輸送機には、ロシアのイリューシン76型、米国のC17型やウクライナのアントノフAn225型がある。
運20の試験飛行の成功は、中国の軍事力の向上に加え、航空機製造国としての存在感を高めることともなる。同国では昨年後半、自力開発した民間用の短距離旅客機C919型を国内航空会社などが50機発注したと発表された。
同機は、単一通路、168座席の設計で、欧州エアバス・インダストリーのA320型や米ボーイングの737型への対抗機種。国営企業の中国商用飛機有限公司が開発した。