ICC訴追の副首相が当選か、ケニア大統領選の暫定開票結果
(CNN) 今月4日に実施された任期満了に伴うアフリカ東部のケニア大統領選で、地元テレビ局は8日、有力候補だったウフル・ケニヤッタ副首相が50.03%の得票率を獲得したとの暫定開票結果を伝えた。
これが事実なら過半数を上回る支持票を得た副首相は決戦投票を待たずに当選を決めたことになる。選挙管理委員会は正式な開票結果を9日朝に発表する見通し。
CNN系列の地元のテレビ局2局によると、暫定開票結果ではケニヤッタ氏の対抗馬だったライラ・オディンガ首相の得票率は43.3%。今回の大統領選ではこの2氏の事実上の一騎打ちとなっていた。
ケニヤッタ氏は2007年の前回大統領選に伴う部族間の衝突への関与で国際刑事裁判所(ICC)から訴追されている。当選が決まれば国際社会とのあつれきも生まれそうだが、同氏は衝突への関与を否定している。
また、ICCの訴追は大統領としての職務遂行に支障を与えないとの考えも示していた。前回大統領選では有力候補者が属する部族間の衝突や暴動が発生、1200人以上が死亡し、数十万人規模が避難を強いられる1963年の英国からの独立以降、最悪の国内騒乱となっていた。
オディンガ氏陣営は7日、改ざんの恐れや正当性に欠けるとして開票結果の中止を要求していた。選管は大統領選に適用された電子投票システムの機能障害を受け、手作業での開票を強いられていた。
ケニヤッタ氏は、同国の初代大統領の息子。