ゴラン高原で拘束した国連要員を解放 シリア反体制派
(CNN) ゴラン高原でシリア反体制派がフィリピン人の国連平和維持要員21人を拘束した事件で、反体制派「自由シリア軍(FSA)」の広報官は11日までに、拘束した要員全員をヨルダン当局者に引き渡したと発表した。
自由シリア軍によると、引き渡しは9日、ヤルムーク渓谷のシリア・ヨルダン国境付近で行われた。
ヨルダン当局者は解放の事実を確認した。当局者は、ヨルダン政府が引き渡しを巡り何ら協力や合意を結んでいないと付け加えた。
フィリピンの駐ヨルダン総領事も解放を確認し、要員はヨルダン首都アンマンに移送されると語った。
国連の潘基文(パンギムン)事務総長は解放を歓迎する声明を発表した。
シリア反体制派の地域調整委員会(LCC)によると、引き渡し後、ヨルダン国境付近の村では再び戦闘が開始された。
反体制派は当初、国連平和維持要員がアサド政権側を支援しようとしていたため、要員を拘束したと主張。その後、シリア反体制派を束ねるシリア国民評議会(SNC)のアフマドモアズ・ハティブ代表は、国連部隊が危険にさらされていたため、保護を目的として連れ去り、危害は加えられていないと説明していた。