中国全人代閉幕、「習・李体制」が本格始動

香港（ＣＮＮ） 中国の国会にあたる全国人民代表大会（全人代）は１７日、習近平（シーチンピン）新国家主席による就任演説とともに閉幕した。続いて李克強（リーコーチアン）新首相が就任会見を行い、「習・李体制」が本格的に始動した。

習主席は演説で、中国独自の社会主義に沿ってまい進を続けるとの目標を掲げ、民族の復興という「中国の夢」の実現を目指すと表明した。専門用語を多用する伝統的なスタイルを改め、簡潔な言葉で語る姿勢を示した。

李首相は記者団との質疑応答で、米国との関係に言及。「両国間の違いをはるかに超える共通の利益」に基づき、友好関係を維持すべきだと強調した。

米企業へのハッカー攻撃に中国当局が関与しているとの疑惑をめぐっては、「中国自体も標的となっている。お互いに根拠のない非難は避け、現実的な対策に力を入れるべきだ」と主張した。

李首相はまた、政府の合理化や公正な競争の実現を図り、都市と農村、出身地域間の格差是正に努める方針を示した。

今年の経済成長率を７．５％とする目標を改めて確認する一方、大気汚染や食品安全性の問題にも触れ、成長のために環境を犠牲にしてはならないとの認識を示した。