台湾でM6.1の地震、20人死傷 さらに大地震の恐れも
(CNN) 台湾で27日にマグニチュード(M)6.1の強い地震があり、中央通信によると1人が死亡、19人が負傷した。台湾の地震センターによれば、今回の地震は地表に現れない「伏在断層」で発生しており、今後この断層でさらに強い地震が起きる可能性もあるという。
米地質調査所(USGS)の推定では震度はM6.0、震源の深さは20キロだった。M4.3~3.7の余震も観測された。
この地震で寺院の壁が崩れて71歳の女性が死亡したほか、学校の本棚や工場の機械が落ちるなどして生徒や作業員など19人が負傷した。
建物にひびが入ったり、商店の陳列棚から商品が落ちて散乱するなどの被害も発生。列車90本が一時的に運行を見合わせ、1万7000人の乗客に影響が出た。
地震センターの郭鎧紋局長は今回の地震について、過去に大地震を引き起こした車籠埔(チェルンプ)断層の東部にある伏在断層で起きた可能性があるとの見方を示した。この一帯では2000年にM6.7、09年に6.1の地震が起きており、伏在断層の存在をうかがわせるという。
この断層は全長100キロを超す可能性があり、M7.0以上の地震を発生させる恐れもあると郭局長は話している。
伏在断層は肉眼では見えない断層で、台湾の断層地図にも載っていない。特殊な機材を使って調べるか、地震によって露呈しない限り判別できないという。