ケリー米国務長官が韓国に 北朝鮮対策が焦点
(CNN) ケリー米国務長官は12日、韓国に到着し、日中韓3カ国の歴訪を開始した。北朝鮮が挑発行為を強める中、朴槿恵(パククネ)大統領と会談し対応を協議する予定。
ケリー長官はその後、北京入りして習近平国家主席と会談。続いて東京で安倍首相と会談する。
中国指導部との会談では、北朝鮮が「中国の利益を危険にさらしている」(米政府高官)ことを納得させたい考えだ。ケリー長官に同行している国務省高官は、英国からアジアへ向かう機内で、「中国は北朝鮮の挑発行為に対して苛立ちを強めている」と指摘。会談では北朝鮮に対する影響力を行使するよう中国に促す意向で、具体的には「北朝鮮への金の流れを食い止め」、中国が朝鮮半島の非核化を目指していることを北朝鮮に認識させるよう求めるという。
米中は「北朝鮮の安定を乱す行動と挑発的行為をやめさせるという点において」、利益を共有していると同高官は指摘した。
日中韓の首脳は3氏とも1950年代後半生まれ。2世議員という点も共通しており、「権力行使や意思決定への対処に慣れているか、少なくとも見てきてはいる」(ケリー氏に同行の米当局者)と米政府はみる。米国務長官がアジア歴訪でこの3カ国の首脳と同時期に会談するのは初めてだという。
米当局者は「北東アジアでは新しい指導者が誕生、米国ではオバマ政権が2期目に入って、我々は新たな段階を迎えた。アジア太平洋地域への新たなアプローチには極めて有利な情勢にある」と分析している。