ロシア、ボストン爆弾テロ容疑者の情報提供を要請へ
(CNN) 米ボストン・マラソンの連続爆弾テロ事件で、ロシアのプーチン大統領の報道官は20日、事件の容疑者2人に関する公式情報の提供を米国に求める考えを明らかにした。両国の捜査関係者が接触することを期待するとした。
事件では、タメルラン・ツァルナエフ容疑者(26)が警官との銃撃戦後に死亡。弟のジョハル・ツァルナエフ容疑者(19)は逃走したものの、捜査員に追い詰められてボート内で拘束された。両容疑者はロシアのチェチェン共和国出身とされる。
事件捜査に関連し、米連邦捜査局(FBI)当局者は外国政府の要請を受けタメルラン容疑者を2年前に聴取し、テロ組織との関係の有無などを調べていたことを明らかにした。その後米政府高官はCNNに対して、この外国政府とはロシアのことだと語った。
チェチェンではかつて独立を求めるイスラム系武装勢力とロシア軍の戦闘が激化。ロシア政府は軍事的な強硬措置で事態の沈静化に成功していた。武装勢力はその後、ロシア南部の北カフカス地方に拡散し、活動を続けているとされる。
一方、米政府当局者はボストン爆弾テロ事件の両容疑者は国際テロ組織アルカイダやアルカイダ系組織と直接的なつながりはなく、米国に対する新たな大規模なテロ謀議とも無関係であることが判明したと述べていた。